やったー!達成の体験!!
年長さんは、いきなり「年長さん」になれるわけではありません!
2歳児、年少、年中と、これまで幼稚園生活で培ってきた生活の力を味方に、様々なことにチャレンジしていきます。時には困難なこともありますが、クラスの垣根を超え、学年全体で課題を乗り越えていきます。
その中で大切になってくるのが、話し合いの時間。はじめはなかなか自分の気持ちを伝えられなかったり、思うとおりにならなくて、落ち込むこともありますが、ともだちと協力すること・助け合うことを覚えていきます。
そして自分のためではなく、誰かのことを思い、その相手に楽しい・うれしいと思ってもらえるようにという「おもいやり」の気持ちが育ちます。
こうして自分たちが考えて、がんばってやり遂げたことを、まわりの大人やともだちから認められ、ほめられることで、自信がつき、次にがんばる原動力となります。
その様子を私たち職員は、全力でサポートし、実現するお手伝いをします。時には一緒に考え悩み、時には手を出してしまいたいところをぐっと耐え、子どもたちを見守ります。
三大行事と年長
三大行事を通して具体的な例をご紹介します
☆運動会
運動会の花形種目のいくつかに年長さんの競技があります。
*鼓笛隊…1年前の運動会(年中のとき)から、憧れの鼓笛隊。自分で希望のパートを選び、1学期から練習が始まります。パートによってはとても重い楽器や、扱いが複雑なものもありますが、練習を積み重ねて いきます。はじめはバラバラ、息の合わないこともしばしばですが、少しづつ、人に合わせる、互いを認め合い、協力して一つのことをやり遂げることを体験します。
*組体操…組体操も花形競技の一つです。やはり1学期から練習を始めていきます。正課の体操遊びを専門の講師に委託し、指導を受けます。そして、はじめは簡単なものから始まり、少しづつ難易度が上がっていきます。特にピラミッドなどの大技は、子どもたちひとりひとりが自分の役割を理解し、協力しなければできないものです。自分の役割をしっかり果たす責任感と、協力することの大切さ、そして、成功する喜びを味わいます。
☆ごっこ遊び・作品展
年長がホスト役(主催者側)となり、小さいおともだちや保護者の方をお客様に迎え、園全体を大きなテーマをもとに変身させ、ごっこ遊びを展開します。
当日はもちろんですが、それまでの間に話し合いをたくさん行います。
まずは大きなテーマ。どんなイメージにしたいか、子どもたちから意見を出してもらいます。そして、実現できるかどうか、自分たちだけでなく、お客様(小さいおともだち)も楽しめるかを考えていきます。
次にそのテーマにあったお店など具体的な内容も自分たちで決めます。お店が決まったら、品物つくり。何種類もの商品をお客様の数に合わせて、作っていきます。
お店の準備が整ってきたら、次は運営について考えていきます。お店の担当を選び、どんな声をかければうまくお店が回るのか、お客様が楽しめるのか「おもてなし」の心を持って取り組むことで、相手への「おもいやり」と考える力、協力して問題を解決しやり遂げる達成感を味わいます。
☆おゆうぎ会
各クラス2グループに分かれ、曲決め・衣装のイメージ・振付をすべて子ども主導で進めていきます。
すべてに子どもたちが関わることで、「自分たちのおゆうぎ会なんだ!」という自覚が生まれ、取り組み方も変わってきます。はじめは興味が薄かった子もいつの間にか本気になって取り組んでいきます。
話し合いも自発的に活発に行われるようになります。時には意見がぶつかり合うこともありますが、想像力をはたらかせ、今までの経験を活かしながら、少しずつ完成に近づけていきます。
本番当日は、たくさんの保護者の方々がお客様として来園してくださります。ステージから見た客席は大勢の人々で埋まっていて、大人でも緊張してしまうと思いますが、子どもたちは自分たちが考え、作り上げてきたおゆうぎを自信をもって堂々と披露します。
そして惜しみない盛大な拍手と賛辞がお客様から子どもたちに伝わることで、自分たちがこれまでの経験を活かし、応用し作り上げてきたものを認めてもらった満足感、やり遂げた充実感、友達と頑張ってきた時間や楽しかった思いを共感する体験をたくさんして大きく成長していきます。
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